サロンへ行け!マジで。

こちらは遊んだゲームや読んだ本・漫画などの感想や妄想を書き散らす、趣味のブログです。今の主なジャンルはドラクエです。

ザキゾーマ

※ザキゾーマとは、某掲示板のスレで住人のどなたかが考え出した呪文です。

出来ればそのままの使用は控えたかったのですが、その響きがあまりにも素晴らしく代替が難しいのでそのまま使わせていただきました。

 

1発端

男賢者「…………」
女賢者「どうしたの、男賢者。難しい顔して」
男賢者「いや。洞窟で魔物の相手をしていたら偶然にも新しい呪文が出来てしまってね……」
女賢者「あら、すごいじゃない。何ていう呪文なの?」
男賢者「それが……。一応マホカンタしてくれるかな」
女賢者「そんな大仰な。いったいなんなの?マホカンタ。これでいい?」
男賢者「外に出よう。壁に耳あり障子に目ありというからね……」
女賢者「??」
男賢者「周りに誰もいないね?」
女賢者「暗くなってきたからちょっと見にくいけど…見渡す限りはね」
男賢者「ちょっと耳を貸してくれないか…」
女賢者「この上また?やけにもったいぶるわね。何なのよ」
男賢者「実は……」
女賢者「えっ!!ザキゾーmむぐっ…!」
男賢者「(しっ!!声が高いよ!)」
女賢者「(…ご、ごめんごめん。確かに事が事だけにどこで聞いてるかわかんないものね、彼…)」
女賢者「で、製法とかは?」
男賢者「元々どちらも使える呪文だったから、特別なものは何も。
実際の方法は全部僕の頭の中だから外部に漏れる心配はないけどね」
女賢者「ふう。それならいいけど…。彼の耳に入ったら大変よ」
男賢者「……だねぇ」


??「…………聞いてしまった…。聞いてしまいましたよ、私は!」
(ピカッ!! ゴロゴロゴロ…)
4僧「おお!!全知全能のザラキーマの神よ!!
何故かの呪文の使い手が私ではなく彼なのですか~~~ッ!!?」

男賢者「(ゾクッ)…?!」
女賢者「どうしたの、男賢者?なんか顔色悪いわよ」
男賢者「いや…今何だか急に悪寒が……」

 


2対決

男賢者「何だかこのところ、いつも誰かに見られているような気がしてね……」
8僧「俺は知らねえ。あんたが厄介なもの創り出すからだろ」
男賢者「偶然だったんだよ…。それにしても
一体どこで知ったんだろう。気をつけていたんだけどねえ……」
8僧「アイツの妖怪アンテナ舐めない方がいいぜ。おっと、噂をすれば…」
4僧「わざわざこんな所まで呼び出したりして。私に話とは何ですか」
男賢者「そんな、恋敵を見るような目で僕を睨まないでくれないか……」
4僧「何をおっしゃる賢者さん!!これが嫉妬せずにいられましょうか!!
よもやザラキーマの神が、日夜ザラキ道に精進潔斎、
身も心も捧げたこの私ではなく、
信仰の欠片もないちょっと呪文の才能に秀でただけの
地味顔賢者なんかを選ぶだなんてぇ~~!!」
8僧「おいおい、いきなり喧嘩売ってどうすんだ。纏まる話も纏まらねーだろ。
おまえの気持ちはウザイ程よくわかったから、少しは落ち着け」
4僧「貴方まで男賢者の味方をするんですか!おぉ~!神は我を見放した~!
そのうえ共にザラキ道に精進した心の友さえも今私を見放そうとしている~ッ!!」
8僧「誰がいつからおまえの心の友だよ。ザラキ
4僧「グギャス!!」
8僧「ザオリク。どうだ。リフレッシュして、ちったあ頭冷えたか」
4僧「うう。私としたことが…。嫉妬のあまり取り乱しました……」
男賢者「今日8僧君を立会人にして君を呼んだのは他でもない。
例のザキゾーマのことなんだけどね」
4僧「ザキゾーマ!なんと甘美なその響き!なのにこの手にすることは叶わない!
ああ、口惜しや!!恨めしや~!!男賢者、許すまじ~ぃ!!」
8僧「いい加減にしろっての!
いちいち嫉妬モード全開にしてたら話がちっとも進まねーだろが!!」
男賢者「……はあ。そうやって
いつまでも君に敵意の目を向けられるのもかなわないからね。
ザキゾーマの呪文は忘れることにするよ」
4僧「忘れる?そんな都合のいいことが出来るものなんですか」
8僧「SFC版の勇者の呪文だな。あんたにも使えるのか?」
男賢者「これでも賢者の端くれだからね。記憶や意識の操作は得意分野だよ」
4僧「む。得意分野…!して、他に特技は?」
8僧「おいおい。何対抗意識燃やしてんだよ」
男賢者「ん?早口言葉かな」
8僧「って、何であんたも律義に答えてんだよ!!w」
4僧「むむっ、早口言葉!!早口言葉なら負けませんよ!いざ、勝負!!」
8僧「あ!おま、ちょっと待て!!」
4僧「待てと言われて待つバカはいません!!ザラキザラキザラキ……グギャス!!」
男賢者「…やれやれ。本当に予想通りの行動をしてくれるねぇ…。ザオリク
4僧「おのれ、あらかじめマホカンタとは賢者のくせに卑怯な!!」
8僧「どっちが卑怯だよ。おまえと対峙するのにマホカンタは必須だろ?
とにかく、男賢者が呪文を忘れさえすれば、二人とも仲良く使えなくなるんだ。
それで異存はないよな?」
4僧「ちょっと待って下さい!本当に忘れてしまうのならその前に使ってみて下さい!」
8僧「はあ?!何言ってんだおまえ。使うって誰にだよ。物騒なこと言うな!」
4僧「だって、もったいないでしょう!
こんなにも素晴らしい呪文が一度も日の目を見ないで失われてしまうなんて!!」
男賢者「君の気持ちもわからないでもないけどね…。
いくら何でも、さすがにそれは承諾しかねるよ」
4僧「ふっふっふっ。そうですか…。しかぁし!!私は諦めません!
こんなこともあろうかと呼んでおきましたよ!先生!お願いします!」
8主「クックル!バッチリがんばれ!!」
8僧「メダパニーマ!」

  男賢者は混乱した! 

8僧「はっ!しまった!つい条件反射で。8主てめえ!悪魔に魂売りやがったな!」

男賢者「…む、魔物?……いつの間に。既に囲まれてしまったか…」
8主「僕らが魔物に見えてるみたいですね」
4僧「来ますよぉ!(ワクワク)」
8僧「アホかッ!!ワクワクしてる場合じゃねーだろ!
相手は仮にもゾーマ倒した賢者だぞ!早く避難…」
男賢者「イオナズン!」(チュドーン!)
8僧「うわっ!!早ぇえっ!!」
4僧「何故、ザキゾーマを使わないのでしょう?」
8僧「そりゃ俺らが複数だからだろ!!
血ぃダラダラ流しながらすっとぼけた事言ってんじゃねえよ!ベホマラーッ!!」
8主「ザキゾーマを使ってもらわないと協力した甲斐が全然ないんだけど」
8僧「ちょっと待て!このままほっとくのか?!反撃もせずに?!
せめてマホカンタで自衛…」
4僧「マホカンタはダメです!男賢者がダメージを受けてしまいます」
8僧「人の命よりまず自分の命だろッ!!あの目を見ろ!!完全に本気だぞ!!」
男賢者「イオナズン単発ではさほど効かないか…。3対1では長引くと不利だね。
……では、取って置きをお目に掛けよう」
4僧「今、取って置きって言いましたよね?!今度こそ!!!」
8僧「!違うぞ、あれは…」
男賢者「「「「イオナズン!!!!」」」」(ズドドドドォォオオン!!!!)
48僧「ふぎゃーっ!!」
8主「ぐっ…! …い、今のはイオナズン…?持ち堪えたのは僕だけか…ベホマ
男賢者「これで倒れないとはなかなかしぶといね
こんな魔物が白昼堂々人里をうろついているとは……。だが、
これで最後(ドカッ!!)うわ!!?」
女賢者「はいはい。お遊びはそこまでね~」


男賢者「いたたっ。……女賢者?…それに8主君。この棺桶はいったい……」
女賢者「久々のあたしの蹴りは効いた?あなた混乱してたのよ。8主君も、
ちょっと悪ふざけが過ぎたわね。この人敵に回すとすっごく恐いんだから」
8主「あはは…。すみません。
ザキゾーマってどんな呪文かなって…。好奇心が抑えきれなくて…」
男賢者「…つまり、この惨状は僕のせいという訳だね。やれやれ…。ザオリク
8僧「うおっ?!」
男賢者「すまなかったね、8僧君」
8僧「何だ、正気に戻ったのか。びっくりしたぜ。…にしても、何だよアレ。
あんまり詠唱速くて続け様だったから最初は何か新しい呪文なのかと思った」
男賢者「反撃を許さず一手で確実に葬り去るには、ああするより外にないからね。
まあ、結局8主君は仕損じてしまったけれど」
8主「危なかったですよ。ステータス黄でした」
8僧「確実に葬り去る、か…。のんきな人だと思ってたが、案外シビアなんだな。
混乱してる時のあんたはそりゃあ恐かったぜ。やけに落ち着いてて冷徹でさ。
生きた心地がしなかったよ。いや、実際死んだけど」
男賢者「本当に申し訳ない。でも人里に現れたモンスターをあそこで仕留めなければ、
その後どうなるかわからないからね。こっちも必死だよ」
8僧「ああ、それでか……」
男賢者「攻撃呪文なんて使わずに済むのならそれに越したことはないんだけどね」
8僧「ああ、まったくだぜ。なのにこの悪魔神官と来たら…」
女賢者「どうするの、彼。取りあえず生き返らせる?」
8僧「コイツが生き返ってまた物騒な事考える前にとっとと忘れてくれ。例の呪文」
男賢者「そうだね」
8主「何だかもったいない気もしますけど……」
8僧「おまえはまだ懲りてねーのかよ。
あのスターマインみたいなイオナズンまた喰らいたいのか」
8主「それは遠慮しときます」

  男賢者はザキゾーマの呪文をキレイに忘れた…。

 


4僧「ああ…。夢の呪文が……」
8僧「男賢者に嫉妬してたんじゃなかったのかよ」
4僧「それと今のこの喪失感とはまた別ですよ……はあ……」
8僧「……まあ、いいじゃねえか。おまえにはザラキがあるんだし」
4僧「わかりました!!賢者の弟子になります!!」
8僧「はあ?!」
4僧「私に足りないのは呪文の知識です。
賢者の弟子になって学べば攻撃呪文も自由自在!
いずれは選ばれ死究極の呪文もこの手に……!!」
8僧「まったく懲りねーな…。コイツだけは。(男賢者も苦労だぜ……)」


(ドサドサドサッ…!!)
女賢者「あらら。どうしたの?大事な古文書ぶちまけちゃって…。
あなたらしくもない」
男賢者「いや…。なんだか今、一瞬すごく嫌な予感が……」