サロンへ行け!マジで。

こちらは遊んだゲームや読んだ本・漫画などの感想や妄想を書き散らす、趣味のブログです。今の主なジャンルはドラクエです。

宮仕え、或いは天下の風来坊

※5主と8主と4主の雑談。これも古い作品ですので、話の前提は8までです。

 

8主「5主さん、ピピンさん元気ですか?たまには連れ歩いてあげてくださいね。いつも内勤じゃ可哀相ですよ」
5主「今度は何を企んでるんだ。やけにピピンに同情的じゃないか」
8主「企むだなんて。同じ城勤めの兵士という立場ですし、主君と一緒に旅をしている彼には何となく親近感を覚えるんです。
宮仕えの辛さは同じ宮仕えにしかわかりませんからね」
5主「そんなものかな」
8主「そうですよ。主君が突然無茶を言い出すのは、まあ、王様なんてそういう生き物ですから仕方がないとして、」
5主「何だか耳が痛いね」
8主「夜勤のローテーションはルーズだし、狭い仮眠室で仲間のいびきに悩まされたり些細なことで大喧嘩なんて日常茶飯事。宿舎のまずい食事で味覚が麻痺したり、夏になるとごみ箱が異臭を放ってたり、一兵卒はいろいろ大変なんですよ。
この際ですから近衛隊長として職場環境の改善を要求します」
5主「いや、僕じゃなくて。それはトロデ王に言ってくれ」
8主「トロデーンは復活したばかりで、城の修繕費やら婚約不履行の慰謝料支払いやらで財政が火の車なんです。
トロデ様でさえ缶詰食べてるんですよ。家臣たる者倹約には率先して協力しないと」
5主「そう言えば歴代主人公の中で宮仕えは8主だけだな。2主や6主や僕は王族で使う立場だし…」
8主「でも5主さんの場合は国王というよりは風来坊ですよね。家族を連れた風来坊」
5主「うーん。まあ、敢て否定はしないよ。本編中では戴冠はしたものの玉座を温めている暇がほとんどなかったからね」
8主「他はどうです?」
5主「1主と3主は王から依頼(?)を受けるが家来というよりは請負人。7主の稼業は言わずと知れた漁師だしな」
8主「4主さんも風来坊ですよね。寄る辺がないという点では。仲間にとっては勇者様でも傍から見るとどこの馬の骨だかわかりませんもんね。
あ、馬の骨というのは失言でした。可愛いお馬さんを4主さんに喩えるなんて」
4主「何だと?」


8主「いたんですか。今は宮仕えの話をしているんです。完全無欠、非の打ち所のない風来坊さんは黙っていてください」
4主「勇者ですらない兵士Aが何を言うか」
8主「前々から思ってたんですけど、4主さん達って時代劇によく出てくる白装束にたすき掛けのあだ討ち兄妹にそっくりですよね。
男4主『探したぞ、マスドラ!ここで会ったが百年目!』
女4主『親の敵! マスドラ、覚悟ッ!!』
ってセリフ似合いすぎると思いませんか」
4主「何だその喩えは。どこの痛快時代劇だ」
8主「4主さん主演じゃ、いろんな意味で痛快にはなりませんよ」
5主「まあまあ、二人とも。
勇者ですらない風来坊の僕に免じてここは矛を収めてくれないか」
4主「すまん。言い過ぎた」
8主「認めた割りには案外根に持ってるんですね…」
5主「あまり何度も言われるとさすがにいい気はしないさ。
だが、してみると馬車システムというのはなかなか暗示的だな。4主も僕も、帰る家も故郷もなく、さすらいの旅に出る風来坊ってことだよ」
4主「6主は?」
5主「あれも旅だよ。心の旅さ。それだけに着地点も見えにくい。もしかすると彼の旅はまだ終ってないのかもしれないね」
8主「同じ旅でもロト組の旅は目標が最初からはっきりしてますもんね。帰るべき場所も拠点となる場所も最初から最後までちゃんとあるし」
4主「馬車はおまえも持ってるだろ。しかも住んでいた王城が破壊されて帰る所もない。俺達といったいどこが違うんだ?」
8主「うちは王と姫込みですから。城がコンパクト化して動いてるようなもんです」
5主「僕たちの場合とは違って、宮仕えの象徴ということだな」
8主「結構大変なんですよ。トロデ様は街中には入れないから食事を作って三度三度届けなくちゃいけないし、中は狭いし。ミーティア姫の負担を考えてあまり余分なものは積み込めないし。
という訳で、いい機会ですから馬車の改善も要求します。これ、業者のパンフレット」
5主「だから僕に言わないでくれ…」
4主「その前に、もう馬車必要ないだろ」