サロンへ行け!マジで。

こちらは遊んだゲームや読んだ本・漫画などの感想や妄想を書き散らす、趣味のブログです。今の主なジャンルはドラクエです。

鳥とたわむる

ククール「よう、賢者さん。相変わらずお揃いで。
今日はおまえさん達に是非会いたいというヤツを連れてきたぜ」
女賢者「あたし達に?誰かしら」
ククール「コイツはちょいと驚くぜ。本日のゲストは次元の渡り鳥、神鳥レティスだ!カモン!」
レティス「無理を言って申し訳ありませんね、ククール
ククール「なに、いいってことよ。あんたにはいろいろと世話になったからな」
男賢者「おやおや、これは……。久しぶりだね。立派になって。見違えたよ、ラーミア
レティス「ご無沙汰しております、とうさま。お元気そうでなによりです」
ククール「と、とうさまあ!?男賢者!あんた女にゃ一切興味なさげな顔していつの間に!
しかも、相手は人類じゃなく鳥類……!!?」
男賢者「……悪いんだけどラーミア
その呼び方は激しく誤解を招くようだから出来ればやめてもらえないかな」
女賢者「仕方ないわよ。孵化して最初に見たのがあたし達だったんだもの。ね、ラーミア?」
レティス「はい。かあさまもお変わりなく」
ククール「なんだ。そういうことかよ。焦ったぜ」
男賢者「一体君は僕をどんな人間だと思ってるんだい」
ククール「いや、悟った人間なんて所詮一般レベルから見れば人外だから、
ひょっとしてありえねーこともねぇかなっと思ってさ」
男賢者「……誤解だよ」


女賢者「それにしてもあの頃は言葉もあまりしゃべれなかったのに。
本当、随分神々しくなっちゃって」
レティス「これもとうさまやかあさまにいろいろと教えて頂いたお蔭です」
女賢者「懐かしいわね。背中に乗って移動しながらみんなで言葉を教えたっけ」
男賢者「君が最初に覚えた言葉は『こうげき』『ぼうぎょ』『にげる』だったかな」
レティス「まだありますわ。『ルイーダ』『そうび』『はずす』」
ククール「なんか遠くの方から虐げられた者たちの嘆きが聞こえてきそうだな」
レティス「3主とうさまのしゃべる言葉は主に一語だけで構成されていて覚えやすかったのです。
他にも『使えネ』とか『イラネ』とか」
男賢者「口まねから入ったからねえ」
女賢者「気がついたらしゃべり方が3主そっくりになってたもんね」
男賢者「後から言葉遣いを直すのに一苦労だったよ」
レティス「移動や戦闘の合間に話し方を根気よく教えて下さいましたわね、とうさまは」
ククール「そりゃ男賢者に感謝だな。
あの壮絶バトルの後に3主みたいなしゃべりされたんじゃ
俺らあんたのこと絶対信用してねえわ」


女賢者「ラーミア、元気にしてたの?」
レティス「はい。とうさまやかあさまがギアガの大穴に消えてしまった後、
別の世界に紛れ込んだり未婚の母になったりでいろいろありましたが」
男賢者「そうだったね。ククール君達からその辺の事情は聞いてるよ」
女賢者「ねえねえ。さっきから気になってたんだけど、その子は?」
レティス「紹介が遅れました。この子は私の息子です。坊や、ご挨拶なさい」
神鳥魂「はい。かあさま。ええと……。
お控えなすって!」
大人達「はい?」
神鳥魂「お初にお目にかかりやす。神鳥レティスの息子でげす。
人呼んで神鳥のたましい。名前はまだねえでげすが、皆様よろしくお頼み申します」
男賢者「……なんだかどこかで聞いたようなしゃべり方だね」
ククール「ずっとヤンガスに預けっぱなしだったからな。それでか……」
女賢者「さすが血は争えないわね。聞いているだけで覚えちゃったんだわ」
ククール「あいつ声はでかいし、特徴あるしな……」
神鳥魂「……?かあさま、ぼくいけませんでしたか?」
女賢者「ああ。いいのよ、気にしなくて。あなたのせいじゃないんだから」
ククール「な、何だよ。その目は。俺にどうしろってんだよ?」
レティス「どうしましょう?とうさま……」
男賢者「仕方ないね。またしばらくの間話し方教室でも始めるとしようか」
女賢者「なんだか嬉しそうなのは気のせい?」
男賢者「弟子が出来た気分だよ。まあ、仮初めの夢だけどね」
ククール「やっぱ、鳥でもいいんじゃねえかよ」

 

 

蛇足?
ククール「それにしても口調がヤンガスそっくりになっちまうとはなあ。思いもよらなかったぜ。そもそも特別話しかけるようなこともなかったし…」
男賢者「教育は君の担当だろう」
ククール「何で俺が。俺はそんな辛気臭いこと真っ平だね」
男賢者「誤魔化してもダメだよ。賢者の末裔がいるにも関らず、
君らのパーティーで賢者のローブを装備できるのは君だけだ」
ククール「ちっ。痛いとこついてきやがるな」
男賢者「七賢者の血を引いているのはゼシカだが、素質という点から僕に言わせれば、君の方が賢者に近い。本来賢者とは血筋でなるものではないからね」
男賢者「僕のような堅物タイプもいれば君のように一見快楽主義のように見える者もいる。
賢者とはひとつのタイプで定義できるものとは違うんだ。わかっているだろう?」
ククール「ちぇ。やなヤツだな。あんたと話しているとオディロ院長を思い出すよ…」

 

※賢者のローブについてはPS2版の話です。3DS版は未プレイ。
ククールは賢者の弟子だったのだと思います。実際、長年に亘ってオディロ院長という賢者の薫陶を受けて育ってきた訳ですし。
同じように薫陶を受けても兄の方は道を踏み外してしまいましたが…。
なので、芽が出るかどうかは個人の素質の問題。
ククールという人物は、きっとずっと年をとってじいさんになってから、あるいは死後に、かの世界で聖人か生臭坊主かで評価が割れるんじゃないでしょうか。
例えば、一休禅師みたいに。