サロンへ行け!マジで。

こちらは遊んだゲームや読んだ本・漫画などの感想や妄想を書き散らす、趣味のブログです。今の主なジャンルはドラクエです。

5勇と5娘のかき氷

※本編では何かと影の薄い5の勇者くんが、ライバルズでヒーローカードとして扱われていてうれしいです。女の子の方も、お兄ちゃんと対等に扱われている。ゲームの中で気にしていたし、良かった良かった。ちゃんと君もヒーローなんだよ!
 
1/
5勇「ねえねえ、5娘。
僕ずっと前に女賢者さんが見せてくれた魔法でかき氷つくるヤツやってみたいんだ」
5娘「ヒャドをバギで細かくするやつ?」
5勇「うん。ヒャドは5娘が使えるよね」
5娘「でも、氷の大きさとか、コントロール難しそう……」
5勇「練習すれば大丈夫だよ」
5娘「でも、わたしバギは使えないよ。お父さんなら使えるけど……」
5勇「お父さんは忙しいから、仲間モンスターの誰かに頼んでみようよ」

双子「モンスターじいさん、こんにちは」
モンスター爺「ほほう。二人だけで来るとは珍しいのう。今日は何の用じゃな?」
5勇「ええと、バギ系が使える仲間モンスターが欲しいんだけど……」
モンスター爺「ふむ。バギ系か。それなら、おどるほうせきパペットマンシュプリンガーといったところかのう。
他にプチヒーローなども使えるが、残念ながら仲間にはしておらんな」
5勇「それじゃ、その3匹全部お願いします」
モンスター爺「よいが、馬車はいっぱいじゃから城の外に出してはいかんぞ」
双子「は~い」


2/
5勇「この空中庭園なら広いし、いいよね。おばさんに頼んで器とスプーンも人数分借りてきたよ」
5娘「ええと。まず、ヒャド!」(ピキン)
5娘「氷の大きさこんなんでいいかな?」
5勇「いっぺんにたくさんの分は無理だから、まず一人分ずついこうよ」
5娘「うん。それじゃ、パペックさん。わたしがヒャドを唱えたらバギをお願いね」
パペック「カクカク。(←首を振っている)」
5娘「いくよ。ヒャド!」(ピキン)
5勇「今だ!パペック、バギ!」

 パペックは不思議なおどりを踊った!
 5勇のMPが6減った!
 5娘のMPが8減った!

5勇「ストーップ!!パペック!なんで不思議なおどりなの?!」
5娘「命令聞かないのは…かしこさが足りないのかな……?」
リンガー「(嬢ちゃん、嬢ちゃん)」
5娘「え、なに?リンガーさん」
5勇「リンガー何だって?」
5娘「うん。バギ系使うにはレベルが足りてないんじゃないかって…」
5勇「えっ?!そうなの?パペック今レベルいくつ?」
パペック「カクカクカクカク……。(←首を12回振っている)」
5勇「今レベル12なんだ。いくつになったら使えるのかな、リンガー?」
リンガー「(レベル25にならないと覚えませんよ。
因みに覚えるのはバギではなくてバギマバギクロスです)」
5娘「よくはわからないけど、相当成長しないとダメみたい……」
リンガー「(結構詳しくしゃべってるのに…。伝わりませんか。そうですか……。orz)」
5娘「?なんかリンガーさん落ち込んでる…??」


3/
5勇「それじゃ、リンガーにやってもらおうよ。リンガーはバギ使えるんだよね?」
リンガー「(はい。バギではなくてバギマですが)」
5娘「大丈夫みたい。それじゃ、いくよ?ヒャド!」(ピキン)
リンガー「(バギマ)」(ビュゴォーッ!)
5勇「あれえ!?強すぎだよ。粉々になっちゃった。今のバギマだよね」
リンガー「(坊ちゃん。バギは使えないんです)」
5娘「リンガーさんバギマしか使えないのかも」
5勇「やっぱりダメかあ……」
ピピン「ううっ。寒い。今急にこっちの方からみぞれ交じりの冷たい風が……。あれ?
5勇様、5娘様、何してらっしゃるんですか?」
5勇「あ、ピピン。かき氷一緒に食べようよ!」
ピピン「かき氷?ちょっと季節外れじゃありませんか?それにかき氷なんてどこにも…。
池の水は半分凍ってるみたいですけど、まさかこれを削って食べる訳じゃないですよね?」
5勇「これから作るんだよ。まあ、見てて!」


4/
5勇「最後に残ったのはジュエルだよね」
ジュエル「……。(ジャラジャラ)(←踊っている)」
5娘「ジュエル今までの見てたよね?わたしがヒャドしたらバギするのよ?」
リンガー「(あ、嬢ちゃん!ジュエルはかしこさが…)」
5娘「いくよ。ヒャド!」(ピキン)
ジュエル「(ザキ)」
ピピン「グギャス!!」
5勇「ああ?!ピピン!!」
5娘「え~?何で?!かしこさが足らなかったってこと?!」
ジュエル「(ザキ)(しかし、MPが足らない!)(ザキ)(しかし、MPが足らない!)」
ドリス「きゃ~!?何こいつ!!?」
5娘「あ、ドリスお姉ちゃんが…!お兄ちゃん!早くジュエルを捕まえないと!」
5勇「で、でもピピンも生き返らせなきゃ!!」
兵士A「わあ?!何だこのモンスター?!痛っ!噛みついたっ!!」
5娘「お兄ちゃん!早く!!城下に降りてっちゃうよ!
マヒャドで取りあえず階段の入り口塞ぐから早くしてっ!!」
5勇「だ、だけど、ピピンが…」
兵士B「ふぎゃっ?!!」
兵士C「うわわッ?!何でこんなところにモンスターがっ?!!」
5娘「ま、マヒャド!!」(ビュゴォーッ!ピキピキ…カチーン!!)
5娘「お兄ちゃんてばっ!!早く!!」
5勇「う…、」
5娘「早くぅっーーーーッ!!」
5勇「う、うわ~ん!!も、もう…!!ライデイン!!!!」
 (ガラガラビシャーン!!)
 (ジュワワワッ~!モクモク……シュウシュウ……)
5娘「きゃーっ?!」
ドリス「熱いッ!何よ、この水蒸気?!!」
パピン「あぢぢぢぢッ?!何だこれは、火事っ?!!」
5勇「フバーハ!!ジュエルどこ?!何も見えないよう!」
??「バギクロス!」
 (ビュゴオーォォォオオオッ!)
5主「何事だ!?一体どうしたんだ、この騒ぎは?!」
双子「お父さん!!」


5/
 (ガヤガヤ……)
ピピン「はいはい~。さっきの騒ぎで火傷やケガをした人はこちらに並んで下さいね~」
5娘「軽傷の方はこちらへ来て下さい。賢者の石で癒しますので8人ずつ並んでください」
5勇「比較的重度の方はこちらです!」

ドリス「子供たちに治療させるなんてちょっと驚いたわ。思いきったことするわね」
5主「当然だよ。自分達がしでかした不始末だからね。君にも火傷なんかさせて申し訳なかった」
ドリス「大丈夫。5勇にベホイミしてもらったらすっかり治ったわ」
5主「まあ、棺桶に入ったのがピピンひとりで幸いだったよ。重傷者も出なかったしね。
しかし、二者択一でパニックになるとは……。やはり勇者とは言ってもまだまだ子供だな」
ドリス「それは仕方がないわよ。5勇は歳の割には良くやってる方だと思うけど」
5主「…そうだね。君にも僕らが行方不明の間いろいろと世話をかけたね。
今更だけど、ありがとう、ドリス」
ドリス「何よ、改まって。ねえ、もう5勇眠いんじゃない。目付きが怪しいわよ」
5主「本当だ。そろそろ限界かな」


6/
5主「二人とも、ちょっとこちらへ来なさい」
5娘「あ、お父さん」
5主「自分達のしでかしたことの結果がわかったかな」
双子「はい…。ごめんなさい…」
5主「君たちに賢者のまね事はまだ早い。
今度から城内で攻撃魔法を使うような危険な遊びはしないこと。いいね?」
双子「はい!」
5主「それじゃ、あとは父さんが代わろう。
5勇はもうMPほとんどないだろう。部屋に行って休みなさい。
お母さん達が夕飯を用意して待ってるよ。二人とも遅くまで御苦労だったね」
5勇「うん…。ありがとう。お父さん。お休みなさい」
5娘「お休みなさい」
5主「お休み。さて、みんな。子供たちが迷惑掛けてすまなかったね。
むさくるしくて申し訳ないが、あとは僕等が責任持って最後の一人まで治療させてもらうよ。ピエール、ホイミンも、頼んだよ」
ピエール「(お任せ下さい。ご主人様)」
ホイミン「……。(←ただただ微笑んでいる)」
パピン「国王陛下直々に癒してもらえるなんてありがたきしあわせです」
兵士A「俺、一度でいいからホイミスライムに触ってみたかったんだ~」
ピピン「たまにはこういう経験も悪くありませんよね」


おまけ
5勇「お父さんってやっぱり凄いなあ」
5娘「うん。すごいね」
5勇「僕今日さ、ピピンを生き返らせたらいいのかジュエルを捕まえたらいいのか、わからなくなっちゃったんだ」
5娘「うん、わかる。ごめんね。わたしが急がせたから……」
5勇「違うよ。5娘のせいじゃないよ。だって、お父さんは戦闘中そんなのいつもやってるんだ。
もっと酷い状態の時でもちゃんと僕たちに指示をくれるでしょ。だからすごいなって」
5娘「うん」
5勇「僕もお父さんみたいになれるかな……」
5娘「なれるよ。お兄ちゃんはお父さんの子供だもん」
5勇「うん。そうだね。いつかお父さんみたいになれるように僕頑張るよ」


リンガー「(出来れば嬢ちゃんにも、もう少し魔物使いとして成長して欲しいんですが……)」
5主「君にも迷惑掛けたね、リンガー」